こんにちは、あかぴ〜です。
今回はティム・クックさんが2017年度のMIT卒業祝辞で行ったスピーチ『世界の大多数がアップルに熱狂する理由』を和訳しています。
文章での確認や保存用として役立てていただければと思います。
↓参考にしたスピーチの元動画はこちらです。↓
スピーチ全文
この先大学を離れて、人生の旅を始めるとき、「一体自分はどこに向かっているのか?自分の人生の目的は何なのだろうか?」と自分自身に問いかける日がやってくるでしょう。
人生の目的を探す長い旅
私も自分自身に同じ質問をしました。その答えにたどり着くまで15年近くかかりました。多分今日、私の旅について話すことで、皆さんは人生の時間を節約できることでしょう。
私にとってその悩みは早期に始まりました。
高校の時、私は自分の人生の目的を見つけ出せると思っていました。なぜならある質問に昔は答えられていたからです。
その質問とは「大人になったら何になりたいのか?」です。
しかし、高校生の時にはその答えは見つけ出せなくなっていました。
大学で自分の専攻を決めることができれば、答えを見つけ出せるのではないかと思いましたが、ダメでした。
次は、良い仕事を見つけて、何度か昇進すれば見つけ出せるのではないかと思いましたが、それでも見つけ出せませんでした。
自分自身を説得し続けました。「人生の目的は、どこかには存在するんだ。そんなに遠くない場所に存在するんだ。」と、しかしどれもダメでした。本当に辛かったです。
私はただただ次の成果に向かって前進し続けると同時に、自分に問い続けていました。
「人生はこれが全てなのか。」と
私はその答えを探すためにデュークの大学院に行きました。
瞑想してみました。宗教にも頼ってみました。偉大な哲学者や作家の作品を読みました。その中で、若気の至りとしてWindowsに手を出したのかもしれません(後にティム氏はApple社で働きます)。明らかに上手くいきませんでした。
アップルとの出会い
数えきれないほどの紆余曲折を経て、ついに20年前、私の追求は自分をAppleへとたどり着かせました。当時、会社は生き残るのに苦労していました。
スティーブはちょうどアップルに戻ってきたところで、彼は「Think Different」キャンペーンを開始しました。
彼はクレイジーな人たちに力を与えたかった。不適合、反逆者、トラブルメーカー、四角い穴に丸い釘をいれるため最善を尽くす人たちなどです。
もしその人たちに力を与えることができれば、間違いなく世界を変えることができるということをスティーブは分かっていました。
この瞬間に以上に、私は明確で説得力のある目的を持つ会社、人類に奉仕するために情熱を持ったリーダーにも会社にも出会ったことはありませんでした。
探して求めていた答え
とても簡単でした。探していた答えは「人類に奉仕すること」でした。
それは突然の瞬間でした。答えを探すために私は15年間追求した後に急に気が付きました。私はついに自分の答えと会社の志が一致することを感じました。
皆を集めて最大限の挑戦をさせる会社でした。より高い目的を持って、リーダーと一体になっている感覚を感じました。まだ存在していなかった技術が、明日の世界を新たに切り開いていくのだと信じていました。自分、そして自分の欲求が気持ちと合致していることを感じました。
その欲求とは「より大きな何かに奉仕すること」でした。
もちろん、その時はまだ、私はその全容を知りませんでした。私は自分が長い間悩んでいた、人生の目的を見つけ出せたことにただ感謝しました。悟りが遅かったおかげで、私の経験には説得力があります。
自身の明確な目的意識のない他の場所では、人生の目的は決して見つけ出せなかったでしょう。スティーブとアップルは私を自由にしました。自分の全てを、自身の仕事につぎ込みました。スティーブとアップルの使命を受け入れ、それを私自身の使命にしました。
どうすれば人類に奉仕できるか
どうすれば人類に奉仕できるか?
これは人生で最大かつ最も重要な質問です。自分よりも大きな何かに向かって取り組むとき、皆さんは人生の意味と目的を見つけます。ですから、これから皆さんが自分自身に問い続けてほしい質問は、どのように人類に奉仕するのかということです。
今日の技術は今までの集大成で、私生活のほぼすべてに関わっています。そしてほとんどの場合、技術は私たちに良いように働いています。しかし同時に、潜在的な悪影響は、かつてないほど急速に広がり、深く切り込んでもいます。
セキュリティへの脅威、プライバシーへの脅威、フェイクニュース、反社会的になるソーシャルメディアなど、時には人々をつなぐことを目的とした技術そのものが、人々を分割しています。
私は機械に人間のような考えを与える「人工知能」についての心配はしていないです。それよりも、機械のように考える人々の方を心配しています。価値や思いやりがない人々や、結果を気にしない人々にです。
皆さんは、科学が暗闇の中で何かを探すのに対し、人文科学で人々を案内する光となり、人類がいた場所とその先にある危険を見えるようにすることで、人々の助けになってください。
スティーブがかつて「技術だけでは充分ではない。技術は自由な芸術と繋がり、人文科学と繋がり、私たちに感動を与える。」と言ったようにです。
皆さんの仕事の中心に人を位置づけると、巨大な影響をもたらせることができます。
「iPhoneによって目の不自由な人がマラソンを走ることができます。」「心臓発作を起こす前に、心拍を認識することができるAppleWatchがあります。」「自閉症の子を助け、その子たちの世界を繋げるiPadがあります。」
要するに、それらは皆さんの価値観が溶け込んでいる技術を意味し、誰もが進歩できることを意味します。自分の人生で何をするにしても、私たちがアップルで何をするにしても、人類に溶け込んでなければなりません。私たち一人一人が生まれたその姿にです。
その責任は計り知れません。それによる機会も計り知れません。
私は楽観的です。私は皆さんの世代の情熱、人類に奉仕する皆さんの旅を信じているので。私たちは皆、あなた方を頼りにしています。
全ての人類へ奉仕を
旅の道中には、皆さんを皮肉に企むことがたくさんあります。
インターネットは非常に多くのことを可能にし、非常に多くの人に力を与えました。しかしながら、礼儀に対する基本的なルールがない場所、狭くて否定的な感情が反映する場所にもなっています。そのノイズに邪魔されないようにしてください。人生の些細な側面に巻き込まれないでください。ネット荒らしに耳を傾けないでください。そんな人にはならないと願います。
人類への影響力を計ってください。
SNSでの「いいね」の数ではなく、直接助ける人の数で。
人気ではなく、あなたが従える人々によってです。
他の人の私に対する視線を気にするのを止めたとき、私の人生はより大きくなったことを見つけ出しました。皆さんもそうなるでしょう。なので、本当に重要なことに集中してください。
奉仕する決意をする時があるでしょう。その時に人間性はテストされるでしょう。心得てください。人はあなたを納得させようとするでしょう。「キャリア(機械)から人との共感を遠ざける必要がある」と、この誤った意見を受け入れないでください。
今日前進しながら、自分よりも大きなものを作るために、皆さんの考えと実際の手と心を使ってください。常に忘れないでください。これよりも大きなアイデアは他にありません。
マーティンルーサーキング牧師は「全ての人生は相互に関連している。私たち皆は同じ運命に結ばれている。」と言いました。
もし、技術とそれが提供する人々の分岐点において、皆さんがこの考え方を念頭において人生を生きることを選び、最高のものを作成しようと努力するなら、皆ために最善を尽くしてください。一部の人たちだけのためではなく、望みを持っている全ての人たちのためにです。
ありがとうございました。そして、おめでとう。2017年度クラス。
さいごに
人生の大きな目的は人に奉仕すること。
スケールを大きくすると、とても難しいと感じますが、「SNSのいいね数ではなく、実際に助けた人の人数」「インターネットの負の面に影響されない」など、具体的に意識できそうな内容だけでも自身に落とし込めればいいかなと思います。
今回の記事がみなさんの悩み解決のヒントやきっかけ、やる気アップにつながると嬉しいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
みなさんのこれからがより輝くものになりますように。
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