実際に私が勉強に使用したオリジナルまとめノートを公開しています。
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平成25年度試験~令和2年度試験の内容まで反映しております。
山岳トンネル
〈特徴〉
- トンネルを支保するものは基本的に周囲の岩盤である。
- 覆工は薄くてフレキシブルなものでなければならない。
- 覆工の方法と時期は、岩盤の変位計測に基づき決定する。
- 地山の強度特性については時間との関係を知る必要がある。
- 地山と覆工との一体化は一次覆工の段階で果たされていなければならない。
- 二次覆工は将来の地山条件の変化に対する安全性、止水性、一次覆工材料の耐久性への不安を補うためのものであり、二次覆工は一次覆工で安定を確保した後、変位が収束してから施工するのが原則。
・断面変更への自由度が高く、道路の分岐合流部や非常駐車帯等の拡幅部の施工に有利であり、大規模な補助工法を用いない限り経済性に優れている。
・山岳トンネル(NATM)では、一次覆工(吹付けコンクリート、ロックボルト、鋼製支保工)で安定を確保し、二次覆工は変位が収束してから施工する。
・吹付けコンクリート:トンネル掘削完了後、ただちに地山にコンクリートを面的に密着させて設置する支保部材であり、掘削断面の大きさや形状に左右されずに施工できることから、支保部材として最も一般的である。掘削に伴って生じる地山の変形や外力による圧縮せん断等に抵抗する。掘削後ただちに施工し、地山を保持するための初期強度。施工中に切羽付近でのトンネルの安定性を確保するための早期強度。長期にわたり地山を支持する長期強度が必要。
・ロックボルト:トンネル壁面から地山内部に穿孔(せんこう)された孔(こう)に設置される支保部材。穿孔された孔のほぼ中心に定置される心材が孔の周囲の地山と一体化することにより、地山の内部から支保効果を発揮する。亀裂の発達した中硬岩や硬岩地山では、主に亀裂面に平行な方向あるいは直角な方向の相対変位を抑制すること、また軟岩や未固結地山では、主にトンネル半径方向に生じるトンネル壁面と地山内部との相対変位を抑制することにある。
・穿孔:穴をあけること。穴があくこと。また、あいた穴。
・孔:あな。何かが通るあな、中でも比較的小さいものが通るあな。
・鋼製支保工:トンネル壁面に沿って形鋼等をアーチ状に設置する支保部材であり、建込みと同時に一定の効果を発揮できるため、吹付けコンクリートの強度が発現するまでの早期において切羽の安定化を図ることができる。
・通常用いられている掘削工法は、全断面工法、補助ベンチ付き全断面工法、ベンチカット工法、導坑先進工法に大別される。地質は岩または洪積層の土を前提としている。これらで造られたトンネルが山岳トンネル。
・全断面工法:トンネルの全断面を一度で掘削する掘削工法。全断面工法は地質が良好な場合に採用される工法となっており、一度に全断面を掘削することから大型機械を使用できる。
・ベンチカット工法:ベンチカット工法は階段のように小さな段差を作りながら上から下へと掘削していくもので、ベンチの長さを変えることによって軟岩地山から硬岩地山まで幅広く掘削することが可能。
〈ベンチカット工法のメリット〉
- 経済的:大型機械を導入することもできることから非常に経済的で、掘削高さが大きく、掘削量も多い場合に適している。
- 効率的:削断面を上下半に分割することから、自由面が2面の2自由面発破になる。自由面発破は発破効率が良く経済的な方法で、さらに振動低減効果もあることから周辺環境に配慮しながら効率的に施工を行える。また、時間当たりの作業量が大きい現場にも適している。
・自由面:発破の時に破壊される面の数。
・発破:爆薬を用いて物体を破壊すること。
・補助ベンチ付き全断面工法:良好地質である地山分類に切羽の安定性を目的として切羽に2~4m程度のベンチを設け、下半盤にトンネル全断面に対応した施工機械を配置し、上半と下半を同時あるいは交互に施工する工法。
・導坑先進工法:トンネル断面の底部まんなかに導坑を先進して掘削する工法。導坑を支保工したうえで、上部、および側面の掘削にうつる。地質変化の激しい場合に適している。底部を先進導坑することで、地質や湧き水などを確認することができる。導坑内が狭いため、コンクリートの運搬などがしにくい。
・導坑(どうこう):トンネルを掘削するにあたって、全断面のうちの一部に先に掘った小さな坑道。
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