シールドトンネル

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シールドトンネル

・シールドトンネル:シールド工法によって掘削されたトンネル。「シールド」と呼ばれる筒(ないし函(はこ))で切羽(きりは)後方のトンネル壁面を一時的に支え、切羽を掘削しながら逐次シールドを前進させるとともに、シールドの後方に壁面を構築する。
・切羽:トンネル掘削の最先端箇所。
・シールド工法は、砂、粘土、岩盤などいろいろな地質でトンネルを造れる工法である。シールド機や各種機器を使用してトンネルを掘るので、周辺環境に悪影響を与えないようにトンネルを作ることが可能であり、都市部などの地上部が開発されている箇所でも、安全にトンネルを作ることが可能である。また、河川下などの地下水が豊富な箇所でも、安全にトンネルを作ることが可能である。
・シールド工法は、一般的には非常に軟弱な沖積層から、洪積層や新第三期の軟岩までの地盤に適用されるが、硬岩に対する事例もある。
・沖積層(ちゅうせきそう):最近できた層(1万年前~現在)。新しくて軟弱なことが多く、支持力が小さい。また、液状化しやすい。
・洪積層:200万年前~1万年前にできた地層。硬くて良好。
・新第三期:地質時代の区分の一つで、2303万年前から258万年前までの時代。
・軟岩:硬岩(硬い岩石からなる岩盤)と土質地盤の中間的領域。
・シールド形式の選定にあたっては、施工区間の地山の条件、地表の状況、断面形状及び寸法、施工延長、トンネルの線形、工期等の諸条件を考慮しなければならない。
・シールドトンネルの断面形状としては、円形断面を用いるのが一般的であり、その理由の1つに、セグメントがローリング(回転)しても断面利用上支障が少ないことが挙げられる。
・シールドトンネルと立坑は、坑口において異なる構造が地中で接合することから、接合部における止水性の確保と、地震時には相互に影響を及ぼすことから必要に応じて耐震性の検討が求められる。
・立坑(たてこう):縦に掘った穴。
・坑口(こうぐち):坑道の入り口。
・坑道(こうどう):地下に造られる通路。
・立坑はシールドトンネルを施工するため、シールド機(シールドマシン)の投入と搬出、方向転換、組立と解体、掘進中の土砂の搬出、資機材の搬入と搬出等のための作業坑。
・泥水式シールド:切羽に作用する土水圧より多少高い泥水圧を切羽に作用させ切羽の安定を保ちながら掘削する方法。切羽は完全に密閉され、安全度は高く施工環境は良い。泥水に所定の圧力を与え切羽の安定を図り、泥水を循環させることにより掘削土の流体輸送を行うもの。地山を切削する掘削機構、泥水を循環させ、泥水に一定の圧力を加えるための総排泥設備、掘削輸送された泥水を分離し、さらに泥水を所定性状に調整するための調泥、泥水処理設備を備えたシールド。ほとんどの土質に適用され、大深度、大口径など難易度の高い場合に採用される。
・土圧式シールド:掘削土を泥土化し、それに所定の圧力を与え、切羽の安定を図るもので、地山を切削する掘削機構、掘削土を攪拌し泥土化させる混錬機構、掘削土を排出する排土機能、さらに掘削土の圧力を一定に保持する制御機構等を備えたシールド。適用土質は、基本的に粘性土に限られる。このシールドは掘削土を泥土化させるのに必要な添加材の注入装置の有無により、土圧シールドと泥土圧シールドに分けられる。
・土圧シールド:回転カッターヘッドで掘削、攪拌した土砂を切羽とシールド隔壁の間に充満させシールドの推進力によりその掘削土を加圧し、切羽全体に作用させて切羽の安定を図りながらスクリューコンベヤー等で排土するシールド。粘性土に適する。
・泥土圧シールド:添加剤を注入しながら回転カッターヘッドで掘削した土砂と添加材を強制的に攪拌して土砂を塑性流動化させ、切羽の安定を図りながらスクリューコンベヤーなどで排土するシールド。土圧シールドよりは広い範囲の土質に適応可能。
・覆工:工事のために開いた部分を、一時的にもとに戻し、仮に使えるような状態にすること。トンネルにおいては、シールドトンネル周辺地山の水圧、水圧を受け、トンネル内空を確保するための構造体。トンネルでは、掘削後可能な限り早く施工して地山の緩みを抑え、あるいはまた地山の落ちつきを待って最終的な覆工を施工するようにするなどのため、2回に分けて施工されることがある。この場合、最初に施工する覆工を一次覆工といい、後で施工する覆工を二次覆工あるいは内巻きという。また、力学的な目的の他に、美観を整えたり、通気抵抗や通水抵抗を減じることを主目的とした覆工を化粧巻きという。シールドトンネルにおいては、シールドテール内でセグメントを組み立て、一次覆工として地山を支持し、その後セグメントの内側に仕上げとして二次覆工を施工している。
・シールドテール:シールドの後ろ部分。
・テールクリアランス:シールドトンネルのセグメントとシールド機との間の空隙。
・テールボイド:セグメントと地山の間の空隙。モルタル等で速やかに裏込め注入する必要がある。
・セグメント:トンネルの壁面となるプレキャスト製の部材のこと。一般的に材質は鉄筋コンクリートまたは鉄鋼。
・プレキャスト:プレキャストコンクリート。現場で組み立て・設置を行うために、工場などであらかじめ製造されたコンクリート製品、あるいはこれを用いた工法。
・一次覆工はシールド掘進に当たってその反力部材になるとともに、裏込め注入圧等の施工時荷重に対抗することになる。また、シールドテールが離れた後は、ただちにトンネルの覆工体としての役割も果たす。
・裏込め注入工:トンネル覆工と背面の地山との間に発生した、あるいは施工時に取り残された空隙に、モルタルや樹脂などの材料を注入することで、覆工厚を確保したり、覆工にかかる土圧を均一化して、崩壊を防ぐ工法。

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