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平成25年度試験~令和2年度試験の内容まで反映しております。
河川堤防
・堤防は計画高水位以下の水位の流水の通常の作用に対して安全な構造となるように設計するものとする。堤防に求められる安全に関わる機能を①耐浸透機能(浸透に耐える機能)②耐浸食機能(浸食に耐える機能)③耐震機能(地震に耐える機能)とし、整備箇所に応じて所要の機能を確保するよう堤防を整備する。
・耐浸透機能:洪水時の降雨及び河川水の浸透により、堤防(堤体および基礎地盤)が不安定化することを防止する機能であり、全堤防区間で必要とされる。
・耐浸食機能:洪水時の流水の浸食作用により、堤防が不安定化あるいは流失することを防止する機能であり、耐浸透機能と同様に全堤防区域で必要とされる。
・耐震機能:地震により堤防が沈下し河川水が堤内地に進入することによって、浸水等の二次災害を発生させないようにする機能であり、津波遡上区間で必要とされる。
・堤防設計で反映すべき項目には、不同沈下に対する修復の容易性、基礎地盤及び堤体との一体性及びなじみ、損傷した場合の復旧の容易性などが含まれる。
・堤防の高さは、上下流及び左右岸の堤防の高さとの整合性が強く求められる。
・河川堤防の余裕高は、計画高水流量に応じて定められた値以上の高さとする。
・堤防の耐浸透性能の照査では、のり面のすべり破壊及び基礎地盤のパイピング破壊に対する安全率等を評価する必要がある。非定常浸透流計算と円弧すべり法による安定計算を用いて安全性を評価する。
・土堤の耐震性能の照査では、地振動の作用により、堤防に沈下が生じた場合においても、河川の流水の河川外への越流を防止する機能を保持することの確認が必要とされる。
・盛土による堤防ののり勾配は、堤防の高さと堤内地盤高との差が0.6m未満である区間を除き、50%以下とするものとする。
・河川堤防の浸透対策である表のり面被覆工法は、河川水の堤防への浸透を抑制することにより、洪水末期の水位急低下時の表のりすべり破壊の防止にも有効である。
・堤体の浸透対策の基本は①降雨あるいは河川水を堤防に浸透させないこと②浸透水は速やかに排出すること③堤防、特に裏のり尻部の強度を増加させること④堤防断面を拡幅し、浸透経路長を長くすることの4つ。
・ドレーン工は川裏のり尻部を透水性が高くせん断強度の大きい材料に置き換え、低堤体の浸透水を速やかに排出するとともに、すべり安定性を向上させる。
・堤防は堤防高以下の水位の流量の通常の作用に対して安全な構造を持つものとして整備されるが、基本高水流量を超える超過洪水が発生する可能性はあるので、特に必要な区間については高規格堤防の整備を計画する。
・高規格堤防は、越流水による洗掘破壊に対しても安全性が確保されるよう設計するものとする。
・高規格堤防を除く一般の堤防は計画高水水位以下の水位の流水の通常の作用に対して安全な構造となるよう、耐浸透性及び耐浸食性について設計する。
・堤防の天端幅は、支川の背水区間では、合流点における本川の堤防の天端幅より狭くならないよう定める。
・堤体が位置する地盤が軟弱な場合は土質調査等を実施し、必要に応じてパイピングあるいは沈下、すべりに関する安全性の検討を行う。
・堤体には締固めが十分行われるために、細粒分と粗粒分が適当に配合されている材料を用いる。
・堤体に粒径の小さい材料を用いる場合は、浸透はしにくいが、浸透した場合には強度の低下等が生じやすく、粒径の大きい材料を用いる場合は、浸透はしやすいが、浸透による強度の低下等は生じにくい。
・浸透に対する堤体の安全性の評価に当たっては、外力として外水位及び降雨量を考慮する。
・堤防のり面の浸食に対して考慮すべき外力は、流水の作用によるせん断力、高力、揚力等の流体力、土砂や流木等による直接的な衝撃などがある。
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