バッターの狙い球を見分けるヒント〜キャッチャー上達〜

野球

キャッチャーにとって「バッターの狙い球を見分ける」というのは配球を組み立てるにあたって大事な要素になります。

この記事では

  • なぜバッターの狙い球を見分けることが大切なのか
  • バッターの狙い球を見分ける方法

についてまとめます。

バッターの狙い球を見分ける必要性

最適な配球の選択

バッターの狙い球を把握することで、打ち取るためにより効果的な配球を選択することができます。

例えば、

  • バッターが内角を嫌っていることが分かれば、外角を攻める
  • ストライクを取りに行きたい場面で、バッターが狙っている球種を避けることで、カウントを有利に進めることができる

など、バッターの準備が不十分な弱点を突いた配球が可能になります。

ピッチャーの心理的な安定と信頼の構築

キャッチャーがしっかりバッターを観察して的確なサインを出すことができれば、ピッチャーは配球に対しての不安が軽減され、投球に集中しやすくなります。

また、実際に打ち取れることで、ピッチャーはその日の自分の投球に自信を持って投げ込むことができるようになるものです。

ピッチャー自身も打たれたくないので、バッターの狙い球は何か観察しますが、自分の投球にも集中したいので、「キャッチャーがバッターの狙い球を見分けてくれたら助かる」と思っているのが基本です。

そのため、バッターの狙い球を見分けることができるキャッチャーはピッチャーの心理的な安定につながり、キャッチャーへの信頼も高まり、結果として良い投球へと繋がります。

応用:守備全体の精度を上げる

ピッチャーとバッターの力関係や守備を含めての話になりますが、バッターの狙い球を見分けた上で「わざとバッターの狙いに乗っかる」こともできます。

  • 狙っていても打てないと判断して、わざと狙い球を投げてピッチャーの球数を少なくする。
  • 守備のポジショニングをずらしてアウトにできる可能性を高める。

などの選択をすることも可能になります。

ピッチャーとバッター、守備等の要素を総合的に判断し、最適な配球を選択することができれば、まるでキャッチャーが試合をコントロールできているような感覚になると思います。

打者の狙い球の見分け方

打者の狙い球を見抜くためには、ピッチャーとバッターの動きを細かく観察し、変化に気付き、素早く予測することが重要です。

具体的には何を観察するのか、代表的なものを挙げます。

バッターの構え

バッターの構えから、狙っている球種やコースを予測することができます。

  • バッターが立つ位置はどこか
  • 軸足の向きが変わった
  • バットを短く持った

等が挙げられます

バッターの見逃し方

  • バッターの目線がどのコースにセットされているか
  • 見逃すタイミングはどうか
  • 打ちに来て見逃したのか、最初から見逃すつもりだったのか

等を見ることで狙っている球種やコースを予測することができます。

少し開き気味のステップでインコースのボールを打ちに来た→インコース狙い?

インコースのボール球に反応が全くなかった→アウトコース狙い?

試合状況とバッターの心理

  • ゴロを打ってダブルプレーになりたくない。
  • 空振りをしたくない。
  • 最低でも外野フライを打ちたい。
  • 長打を狙いたい。

等、その場面、状況によってバッターの狙いは変わります。

追い込まれるまではインコースを打って長打を狙うが、追い込まれたら単打でいいから全部の球に合わせられるようにする等、カウントによって狙いを変えるバッターも多いです。

さいごに

予測が正解かどうかは分からない!

バッターの狙いを見分ける大切さ、見分け方についてまとめましたが、実際に立てた予想が合っているかどうかはバッターに実際聞かない限りは基本的に分かりません。

予想通りでピッチャーも要求どおりに投げたとしても、結果として打たれたり失点に結びつくこともあります。

わざと狙い球を分かるように演技をして、実は違う球を狙ってくるバッターもいます。

これらをピッチャーの調子や球種を踏まえた上で、バッター1人1人、1球1球の駆け引きをするところがキャッチャーの面白さであり、野球の醍醐味の一つと思います。

ここに扇の要と呼ばれるポジションである、キャッチャーにしか味わえない面白さがあるでしょう。

この記事がキャッチャー上達のヒントになれば嬉しく思います。

参考

超一流捕手はココを見る!打者の狙い球の見分け方【キャッチャーズバイブル】

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