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平成25年度試験~令和2年度試験の内容まで反映しております。
防波堤
・防波堤は、機能や使う材料、施工法や構造によって、基本的には「傾斜堤」「直立堤」「混成堤」「消波ブロック被覆堤」の4つに分類できる。
・傾斜堤:捨石堤とも言われ、石や消波ブロック等を積み上げて建設する。歴史的に最も古いタイプの防波堤。
‣消波ブロック:海岸や河川などの護岸や水制を目的に設置するコンクリートブロック。
〈特徴〉〈メリット〉
- 軟弱な海底地盤にも適用しやすい。
- 施工が容易。
- 維持補修が容易。
- 反射波の発生が少ない。
〈デメリット〉
- 傾斜堤は、海面の幅が広くなるため、必然的に湾内の利用できる水域が狭くなる。
- 水深が深い場合、大量の構造材が必要。→安い材料の入手など経済的な配慮が大切。
- 定期的な維持補修も必要になる。
〈その他〉
- 捨石部の被覆材の所要質量は、一般化されたハドソン式によって算定する。
- 反射率0.3~0.6
・直立堤:コンクリートのブロックやケーソンなどを使い、海底から海面上までほとんど垂直に作る防波堤。波を堤体で反射させることを目的としており、反射式防波堤とも呼ばれている。
〈特徴〉〈メリット〉
- 断面積が小さく材料費を軽減できる。
- 湾口を広くしないでも有効湾口幅が確保できる。
- 防波堤背面を係船護岸として利用できる。
- 海底地盤が安定している場合、非常に経済的に建設可能な防波堤。
〈デメリット〉
- 海底地盤が安定していることが必要。
〈その他〉
- 反射率0.7~1.0
・混成堤:捨石堤を基礎に、その上部に直立堤を設置したもの。傾斜堤と直立堤の長所を兼ね備えた合理的な構造といわれており、現在の日本の主流となっている。
〈特徴〉〈メリット〉
- 水深の大きな場所に建設できる。
- 基礎地盤の不陸に対応しやすい。
- 直立部があるので、傾斜堤に比べて材料が少なくて済む。
〈デメリット〉
- 海底地盤が安定していることが必要。
〈その他〉
- 混成堤は1960年代以降、第一線の防波堤として全国の湾港で非常に多く建設され、その基本的な設計や施工技術は1970年代にはほとんど整備されている。
- 波高に比べ捨石天端深が浅いときは傾斜堤の性状に近く、深いときは直立堤の性状に近くなる。
・消波ブロック被覆堤:直立堤や混成堤の外洋側を、消波ブロックで被覆したもの。直立堤や混成堤の機能に消波という機能を付加した改良型ということができる。
〈特徴〉〈メリット〉
- 波が防波堤を超える(越波)のを少なくできる。
- 反射波を少なくすることができる。
- 消波ブロックで波力を緩衝するため、堤体幅を縮小できる。
〈その他〉
- 消波ブロック被覆堤は1960年代後半から混成堤の改良型として普及し、越波や反射波を低減する機能を有する。日本独自の優れた構造を持つ防波堤。立地条件などによって判断され、最適な防波堤の構造形式が選択される。
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