知的財産権

技術士一次試験

実際に私が勉強に使用したオリジナルまとめノートを公開しています。

試験勉強の手助けになれば嬉しく思います。

平成25年度試験~令和2年度試験の内容まで反映しております。

赤文字は重要ポイントです。

知的財産権

〇ものづくりに携わる技術者にとって、知的財産を理解することは非常に大事なことである。知的財産の特徴の1つとして「もの」とは異なり「財産的価値を有する情報」であることが挙げられる。情報は容易に模倣されるという特質を持っており、しかも利用されることにより消費されるということがないため、多くの者が同時に利用することができる。こうしたことから知的財産権制度は、創作者の権利を保護するため、元来自由利用できる情報を、社会が必要とする限度で自由を制限する制度ということができる。

〇知的財産基本法では、知的財産権とは「特許権、実用新案権、育成者権、意匠権、著作権、商標権その他の知的財産に関して法令により定められた権利又は法律上保護される利益に係る権利をいう」とされている。

〈知的財産として含まれるものの例〉

〇特許権:発明の保護

  • 特許を受けるための要件の1つとして同法に定める発明であることが求められる。
  • 同法によれば発明とは「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう」とされている。

〇実用新案権:物品の形状等の考案の保護)

  • 同法に定める「考案」であることが求められる。
  • 同法では考案について「自然法則を利用した技術的思想の創作」と定められており、特許法上の「発明」と異なり高度であることは要求されていない。
  • 人為的な取り決め、暗号作成方法、計算方法などは特許法上の発明に該当しないから特許を受けることはできないが、プログラムの特許は認められている。この場合でも「自然法則を利用した技術思想の創作」であることが求められ「プログラムリスト」として特許請求された場合は情報の単なる提示に当たり発明に該当しない。

〇意匠権:物品のデザインの保護

〇商標権:商品・サービスに使用するマークを保護

〇著作権:文芸、学術等の作品の保護

〇営業秘密:ノウハウや顧客リストの盗用など不正競争行為の規制

〇回路配置利用権:半導体集積回路の回路配置の利用を保護

〇育成者権:植物の新品種を保護

〇 商号:商号を保護

産業財産権

〇産業財産権は知的財産権のうち、特許権、実用新案権、意匠権及び商標権の4つ。

〇産業財産権制度は、新しい技術、新しいデザイン、ネーミングなどについて独占権を与え、模倣防止のために保護し、研究開発へのインセンティブを付与したり、取引上の信用を維持することによって、産業の発展を図ることを目的にしている。これらの権利はまず特許庁に出願し、登録することによって、一定期間独占的に実施(使用)することができる。

〇従来型の経営資源である人・物・金を活用して利益を確保する手法に加え、産業財産権を最大限に活用して利益を確保する手法について熟知することは、今や経営者及び技術者にとって必須の事項といえる。

〇産業財産権の取得は、利益を確保するための手段であって目的ではなく、取得後どのように活用して利益を確保するかを、研究開発時や出願時などのあらゆる節目で十分に考えておくことが重要である。

特許法

〇ものづくりに携わる技術者にとって、特許法を理解することは非常に大事なことである。特許法の第1条には「この法律は,発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もって産業の発達に寄与することを目的とする」とある。

〇発明や考案は、目に見えない思想、アイディアなので、家や車のような有体物のように、目に見える形でだれかがそれを占有し、支配できるというものではない。

したがって、制度により適切に保護がなされなければ、発明者は自分の発明を他人に盗まれないように、秘密にしておこうとすることになる。

しかしそれでは、発明者自身もそれを有効に利用することができないばかりでなく、他の人が同じものを発明しようとして無駄な研究、投資をすることとなってしまう。

そこで、特許制度はこういったことが起こらぬよう、発明者には一定期間、一定の条件のもとに特許権という独占的な権利を与えて発明の保護を図る一方、その発明を公開して利用を図ることにより新しい技術を人類共通の財産としていくことを定めてらこれにより技術の進歩を促進し、産業の発達に寄与しようというものである。

〇「発明」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度なものであること。

〇公の秩序、善良の風俗又は公衆の衛生を害するおそれがないこと。

〇産業上利用できる発明であること。

まとめノート一覧

まとめノート一覧はこちら

※記事が完成次第、随時追加致します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました