実際に私が勉強に使用したオリジナルまとめノートを公開しています。
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平成25年度試験~令和2年度試験の内容まで反映しております。
水中の土砂移動
・底質又は河床構成材料との交換を伴う土砂の輸送形態は、掃流輸送と浮遊輸送に大別される。
・河川における流砂は、土砂が河床と間断なく接触しながら移動する掃流砂と、掃流砂に比べれば細粒の土砂が水流中の流れと一体となって移動する浮遊砂、さらに微細粒子の輸送であるウォッシュロードに分類される。
・掃流:土砂の移動(滑動、転動、小跳躍)の運動形態のこと。
・掃流砂:掃流形態で移動する土砂。
・掃流力:河床に堆積した砂粒子に働く流体力。
・限界掃流力を上回る掃流力が河床に作用した場合に、河床を構成する土砂が移動する。
・限界掃流力:河床に堆積した砂粒子に働く流体力(掃流力)と抵抗力(個体摩擦力)がイコールになるときの掃流力。
・流体力は、物体の影響のない点の流速の2乗に比例する。
・個体摩擦力は、土砂の粒径が大きくなると大きくなるため、粒径の小さい土粒子から移動を始める。
・同一の掃流力に対して粒径が小さいほど、無次元掃流力は大きな値をとる。
・無次元掃流力:流体力と抵抗力の比(流体力/抵抗力)。
・掃流形態から掃流力がさらに大きくなると、浮遊形態になる。
・浮遊:土砂粒子が河床近くから離れて水面近くまで運動範囲を広げている状態。
・浮遊砂:浮遊形態で移動する土砂。水の乱れの影響を顕著に受け、底面付近から水面まで幅広く分布する。
・ベッドマテリアルロード:河床に堆積した土砂が、水流の作用で移動する掃流砂や浮遊砂。
・ウォッシュロード:川の上流で移動を開始した浮遊砂が、河床に沈降しないまま流れに乗って運ばれてきた土砂。浮泥とも呼ばれる。大部分は、粒径0.1mm以下の微細な土粒子で流水と混合して河床材料と交換されずにそのまま流下する。
・ウォッシュロードとして輸送されてきた土砂は、貯水池における濁水の長期化を引き起こすことがある。
・同一粒径の土砂に対して掃流力が大きいほど、摩擦速度μの沈降速度w₀に対する比(μ/w₀)は大きな値をとる。
・河川の摩擦速度の縦断変化は、局所的な河床高の変化を表すことができ、上流の摩擦速度に比べて下流の摩擦速度が大きければ河床低下、反対に下流側の摩擦速度が小さければ河床上昇となることが多い。
・混合砂の場合、粒径ごとに移動限界が異なり、分級現象が生じる。
・小規模河床波は、掃流力の変化に伴ってできる波動。洪水時の水深や流速によって形態が変化する。
・土砂の水中安息角:土砂を正水中に積み上げて斜面を造った時に、土砂が崩れずに留まることができる最大傾斜角。
・直線水路であっても、水路内に発生した砂州などにより、水流の蛇行や深掘れ部が生ずる。
・砂漣、砂堆などの形態は、河床材料の粒径、水深、河床勾配より概ね推定することができる。
河川及びダム貯水池内の地形
・砂河道では、流砂のうち河床変化に寄与するのは掃流砂、浮遊砂である。
・湾曲部では、遠心力による二次流は外岸の浸食に大きな影響を及ぼす。
・アーマリング:上流域からの供給土砂量が減少すると河床を構成している土砂の細粒分だけが下流へ流下し、河床面に大粒径の土砂だけが残る現象。
・ダム貯水池における堆砂量は、上流域からの流出土砂量と貯水池の捕捉率によって定まる。
・堆砂が進行すると堆砂デルタが形成されるが、堆砂デルタは、ダム堤体に近い方から前部、頂部堆積層に分類され、主に堆積するのは堤体から離れたところである。デルタ下流側には底部堆積層があり、緩やかな勾配でシルト、粘土により構成される。全部堆積層は急勾配で主たる成分である砂の表面をシルト、粘土が覆っている。頂部堆積層は急勾配のものと緩勾配のものがあり、主として砂で構成されているが、下流側の底部などにはシルト、粘土、上流側の表層には礫成分が見られる。
まとめノート一覧
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