土留め壁

実際に私が勉強に使用したオリジナルまとめノートを公開しています。

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平成25年度試験~令和2年度試験の内容まで反映しております。

土留め壁

・土留め工:地盤を掘削したとき地山が崩壊しないように設ける仮設構造物。地下構造物の開削工法や河川工事で用いる。
・鋼矢板:鋼材を使用した板状の山留材。

●簡易土留(軽量鋼矢板):木矢板や軽量鋼矢板などによる土留め壁

〈メリット〉

  • ①工費が安い。
  • ②軽量かつ短尺で取り扱いやすい。
  • ③掘削後に後施行して、地山壁面からの肌落ち防止として用いることが可能。
  • ④軽量鋼矢板は繰り返し使用が可能。

〈デメリット〉

  • ①剛性、遮水性に劣る。

〈その他〉

  • 地下水位がない場合に用いるのが望ましい。多少の地下水に対しては、水替等により安全性及び施工性に問題がなければ対応可能。

●親杭横矢板

・I形鋼、H形鋼などの親杭を、1~2m間隔で地中に打込み、又は穿孔して建て込み、掘削に伴って親杭間に木材の横矢板を挿入していく土留め壁。

〈メリット〉

  • ①施工が容易で工費が比較的安い。
  • ②地中にある小規模な埋設物は親杭間隔を変更することによって対応可能。
  • ③繰り返し使用可能。

〈デメリット〉

  • ①相互の親杭間を後施行で、木製の横矢板をはめ込むため、遮水性に劣る。
  • ②掘削底面以下の根入れ部分の連続性が保たれない。  

〈その他〉

  • 地下水位がない場合に用いるのが望ましい。多少の地下水位に対しては、水替等により安全性に問題がなければ対応可能。

●鋼矢板

・U形、Z形、直線形、H形などの鋼矢板を継手部をかみ合わせながら、連続して地中に打込む土留め壁。

〈メリット〉

  • ①施工が比較的容易。
  • ②鋼管矢板、地中連続壁工法に比べて工費が安い。
  • ③遮水性が高い。
  • ④引き抜いて繰り返し使用が可能。
  • ⑤掘削底面以下の根入れ部分の連続性が保たれる。

〈デメリット〉

  • ①長尺の打ち込みは、鉛直精度の確保が難しくセクションが脱離しやすい。
  • ②たわみ性が大きい。

〈その他〉

打ち込み工法では騒音、振動を発生するので、近年、騒音、振動の少ない圧入による方法がとられている。また、オーガーウォータージェットの併用により適用地盤も拡大してきている。

●鋼管矢板

・形鋼、パイプなどの継手を取り付けた鋼管杭を、継手部をかみ合わせながら、連続して地中に打込む土留め壁。

〈メリット〉

  • ①剛性が大きいので、背面荷重が大きくても切梁間隔をあけることができる。
  • ②剛性や遮水性が大きい。
  • ③施工深度の変化に対しても適応性が大きい。(断面性能が大きい)
  • ④鉛直支持力を期待することができる。
  • ⑤掘削底面以下の根入れ部分の連続性が保たれる。

〈デメリット〉

  • ①工費が比較的高い。
  • ②引抜きが困難。

〈その他〉

鋼管内を掘削し、鉄筋コンクリートにより補強すると、さらに大きい剛性を得ることができる。継手金物中への止水工を完全にしておかないと遮水性が著しく低下する。

●地中連続壁(RC壁式)

・ベントナイトやポリマー安定液を用いて掘削したトレンチ中に鉄筋籠を挿入し、コンクリートを打設して連続させた土留め壁。

〈メリット〉

  • ①剛性が大きいので、背面荷重が大きくても切梁間隔をあけることができる。
  • ②剛性や遮水性が大きい。
  • ③施工深度の変化に対しても適応性が大きい。
  • ④鉛直支持力を期待することができる。
  • ⑤騒音、振動が少ない。

〈デメリット〉

  • ①安定液の処理費を含め、工費が高い。
  • ②現場施工が主体になるため施工管理がやや難しい。
  • ③品質のばらつきが発生しやすい。

〈その他〉

  • 掘削時に泥水を使用するため、泥水廃棄処理が必要となる。

●ソイルセメント地下連続壁

〈メリット〉

  • ①遮水性が比較的よい。
  • ②剛性が高い。
  • ③騒音、振動が少ない。
  • ④工費は鋼管矢板、地中連続壁に比べると安い。

〈デメリット〉

  • ①工費は鋼矢板に比べて高い。
  • ②現場施工が主体となるため、施工管理がやや難しい。
  • ③品質のばらつきが発生しやすい。
  • ④原地盤の土砂を用いるため、その地盤種別により性能に差が生じる。

〈その他〉

騒音、振動が少ないことから、市街地等で鋼矢板工法のかわりに用いられる例が多い。掘削時に泥水を使用するため、泥水廃棄処理が必要となる。

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