こんにちは、あかぴ〜です。
今回はサイモン・シネックさんが行ったスピーチ『若者に伝えたい未来を変える5つの物語』を和訳しています。
文章での確認や保存用として役立てていただければと思います。
↓参考にしたスピーチの元動画はこちらです。↓
[英語モチベーション] 若者に伝えたい未来を変える5つの物語 | サイモン・シネック| Simon Sinek ||日本語字幕 | 英語字幕|
※日本語として読みやすいよう書いていますので、実際のスピーチとは少し異なっている部分がある可能性があります。
スピーチ全文
あなた達が夢を探し、その夢を人生の中でで実現するための5つの小さなルールを紹介します。
無料ベーグルor行列
まず初めに、欲しいものを追いかけてください。
1つ話をします。
友人と私は週末に、セントラルパークで開かれていた、ロードランナー協会が主催しているレースイベントに行きました。
プレゼントを用意してくれるスポンサーがいるため、レース終わりには大抵、リンゴやベーグルをくれるようになっていました。
この日もレースの終わりには無料のベーグルが準備されており、スポンサーはピクニック用のテーブルを設置しました。
テーブルを挟んだ一方にはボランティアグループがいて、テーブルの上にはベーグルの入った箱がありました。反対側には無料ベーグルをもらうために待っている長い列ができていました。
私は友人に「ベーグルをもらおう。」と話しました。
ですが友人は私を見て言いました。「うーん。列が長すぎるよ。」と。
私は「無料ベーグルだよ?」と言いましたが、友人は「並んで待ちたくない。」と。
「でもタダだよ。」と私は再度言いましたが、友人は「すごく並んでいるから」と言いました。
そこで私は悟りました。
世界を見るには2つの視点があるということをです。
一部の人々は自分が望むものを見ますが、他の人々は望むものを手に入れるときに障害となるものを見ます。
私はベーグルしか見えていませんでしたが、友人には長い列しか見えていませんでした。
私は列に近づき、2人の人の間にかがんで、箱に手を入れ、2つのベーグルを取りました。それでも私に腹を立てた人はいませんでした。
何か望むものを追いかけている人の邪魔さえしなければ、自身が望むものは何でも追いかけることができます。
しかし、私はこの時ある選択を犠牲にしなければなりませんでした。
欲しい種類のベーグルは選べなかったということです。
何ベーグルかは分からないまま箱から取り出しました。
でも、その代わりに並んで取る必要はありませんでした。
つまりここで重要なのは並んで待つ必要がなかったということです。
他人と同じことをする必要はありません。
あなた独自のやり方でできます。ルールも破れます。
でも、誰かの邪魔をすることはできません。他人が望むことを邪魔することはできないのです。
これが1つ目のルールです。
産褥ペストが消え去った理由
2つ目のルールです。私はこれからする話が好きです。
18世紀にヨーロッパ中であることが流行しました。
産褥熱(さんじょくねつ)と呼ばれるもので、産褥ペストとも言われるものです。
アメリカでも流行しました。
女性が出産するとき、出産後48時間以内に死ぬというものです。
この産褥ペストでヨーロッパは破壊されていき、1世紀以上にわたって状況はどんどん悪化していきました。
一部の病院では、出産した女性の70%以上が死にました。
当時はルネッサンスの時代で、伝統や神秘主義のようなものを捨て、経験データと科学を大事にする時代だったので、医師や科学者たちは研究し、産褥ペストの理由を見つけようと努力しました。
研究し勉強し、亡くなった女性を死体解剖しました。
午前中に検死を行い、午後からは出産を手伝い、一日の仕事を終えました。
そんな時代が1800年代半ばまで続きました。
ある日、最高裁判所判事の父と呼ばれる、オリバーウェンデルホームズ博士は、午前中に検死を行ったすべての医師たちが、午後に出産を手伝いに行く前に手を洗っていないことを認識し、指摘しました。
「あなたたち医師が問題だ。」と。
でも医師たちは無視しました。
さらに彼は無視されただけではなく、30年間、最終的に誰かが気が付くまで“クレイジー”“神経質でおかしな奴”と呼ばれました。
「手洗いするだけでこの病気がなくなる」と気が付くまでです。
これは本当にあったことです。
医師が器具の除菌と手洗いをし始めると、産褥ペストは消え去りました。
ここでの教訓は、時には自分自身が問題だということです。
アメリカ海軍シールになれる人とは
3番目のルールは、互いに助け合うことです。
世界で最も優秀な軍隊として、アメリカ海軍のシールが挙げられます。
シールの1人に「選抜過程を通過できるのはだれか?」「シールになれるのはだれか?」と尋ねまると、彼はこう答えました。
「誰がシールになるかはわかりませんが、どんな人がシールになれないかはわかります。巨大に膨らんだ筋肉を持つ男、入れ墨で覆われている男、自分の存在を世界に証明したいと思う男、どれほど自分がタフかを証明したい男などは、誰もシール選抜過程を通過できません。」
「得意げにしているリーダー、すべての責任を人のせいにして、自分で何もしない男、そんな人たちも通過できません。また、高校や大学の運動選手、核心をつくようなテストを実際に受けたことがない男も通過することはできません。」
「シール選抜過程を通過した人の何人かは、骨だけのやせこけた人でした。通過した人の何人かは、恐れから震えているのがわかると思います。しかし、選抜過程を通過するすべての人は、体力と感情を使い果たし、体力的、感情的に何も残っていない時、どういうわけか自分の力を見つけ、自分の奥底にある力を見つけ、隣の男を助けるためにその力を見つけ出した人でした。その人達がシールになるのです。」
と彼は言いました。
優秀な戦士になりたいなら、重要なことはどれほどタフかではなく、どれほど頭がいいのかでもなく、どれだけ足が速いかでもありません。
重要なのは、本当により良くなるための選択をすることです。
自分の左側にいる人を助け、さらには右側にいる人も助けるということです。
なぜならその行動が、人々が、世界が、前進するための方法だからです。
一人で全てのことをできると考えるには、世界は危険で難しすぎるのです。
もし夢を見つけるのなら強く言いたいです。
「誰に助けを求めるつもりなのか、いつ他人からの助けを受け入れるのか。」と。
そのスキルを学んでください。
互いに助け合う練習を重ねて、学んでください。
そのスキルはあなたの人生全てにおいて、今までに学んだことの中でも最も価値あるものになるでしょう。
与えられた助けを受け入れるスキル、そして自分ができないことに対して助けを求めるスキルです。
助けを求めるスキルを学ぶと、あなたの周りには、あなたを助けたいと思っている人がいるということに気が付くでしょう。
しかし周りの人達は、あなたが自分達を必要としているとは思っていません。
なぜなら、あなたが全てに対して、「大丈夫」というような素振りをし続けているからです。
あなたが「何をしていいのかわからない。」「困った、怖い、これはできない。」と言う時になって初めて、あなたを愛し、助けに駆け付けてくれるたくさんの人を見つけるでしょう。
しかし、それは最初に他の人を助けることから始まるのです。
ネルソンマンデラ氏が話し合いでやっていたこと
4つ目のお話です。
ネルソンマンデラ氏はリーダーシップ研究において特別な存在です。
なぜなら彼は世界的に偉大なリーダーとみなされているからです。
あなた達はそれぞれの目で、リーダーシップに必要な個性を見ることができます。そしてそれは国によっても違い、意見の相違があることがあります。
しかし、マンデラ氏は世界中で、偏見なしに偉大なリーダーとみなされているのです。
彼はある部族曹長の息子でした。
ある日彼に尋ねました。「どのように偉大なリーダーになることを学びましたか。」と。
彼は言いました。
「父とともに部族会議に行ったりしました。そして2つのことを覚えています。父が年上の人と会議で会う時、1つは彼らは常に円の形で座ること、2つ目は父は常に最後に話すということです。」
これから一生聞かされるでしょう。
「聴くことを学ぶ必要がある」と。そして、「最後に話すことを学ぶ必要もある」と。
私は毎日会議室で、会議室に入ってすぐに話しているリーダを目にします。自分が良いリーダーと思っている人、現にまともなリーダーであったとしてもです。
「これが問題で、私はこう思う。しかし、みんなの意見を聴きたいので各自で話してくれ。」と。遅すぎます。
自分の意見を言わずにいるスキル。皆が話すまで黙っているスキルは2つの役割を果たします。
1つ目は皆にリーダーが自分たちの話を聞いている、自分たちが貢献していると感じさせられること。
2つ目は自分の意見を話す前に皆が考えていることを聴く利点を得られることです。
このスキルは自分の意見を言わずに持っていることが大事です。
他の人に同意しても「yes」とは言わず、同意しなくとも「no」とは言わないでください。
ただ座り、すべてを聞いてください。
唯一することは質問だけです。
そうすれば、なぜそんな意見を出したのか、皆の意見を理解できるようになります。
あなたはただ彼らの話を聞くだけではなく、なぜそんな意見を出したのか、皆の意見する立場を理解しなければなりません。
そして最後にあなたの意見を言う順番がやってくるでしょう。
簡単に聞こえますがそうではありません。
最後に話す練習をしてください。
それがネルソンマンデラ氏がやったことです。
自分の価値は常に紙コップ程度
5つ目の話は、私が一番好きな実話です。
ある日、前米国防次官が演説に招待されました。
約千名規模の大きい国際会議です。
彼はコーヒーの入っている紙コップを持って壇上に立ちました。
彼の後ろには演説のためのパワーポイント資料が準備されているところでした。
彼はコーヒーを少し飲み、笑顔を見せた後、コーヒーの入った紙コップを下に見て、別の話をし始めました。
「昨年、私は同じ国際会議で演説しました。昨年は米国防次官としてです。その立場で話したときはビジネスクラスでここに来て、空港に到着したときは、ホテルまで送迎してくれる人が待っていてくれて、ホテルまで送ってくれました。すでにチェックインは済んでいて、すぐに部屋に連れて行ってくれました。次の日の朝、ロビーに降りると、私を迎えに来ている人いました。そして、今と同じ場所に連れてきてくれました。後ろの通用口から私を通し、楽屋に連れて行ってくれ、コーヒーをくれました。素敵な陶器のコップでです。」
「今は国防次官ではありません。エコノミークラスでここまで搭乗し、タクシーでホテルに来て、自分でチェックインをしました。今朝ロビーに降りて、別のタクシーに乗り、ここまで来ました。正面玄関を通り壇上までの行き方は自分で探しました。そして、係の人にコーヒーはありますか?と聞くと、その人は角のコーヒーマシーンを指さしました。そして自分でコーヒーを注ぎました。この紙コップにです。」
「陶器のコップは決して私のためにではなく、私の地位のためのものだった。私の価値は紙コップです。」と。
これを覚えておいてください。
名声を得て、富を得て地位を得て年寄りになると、人は親切にしてくれ、あなたのためにドアを開けてくれるでしょう。
コーヒーと紅茶を持ってきてくれるでしょう。たとえ頼んでいなくてもです。
あなたを丁寧に呼び、何かをあげようとしますが、それらはあなたに対する行為ではありません。
あなたが持っている地位に対するものです。
自分が何かを達成し、リーダーになり、成功し、なんと呼ばれたとしてもあなたの価値は常に紙コップ程のものでしょう。
謙虚さと感謝を忘れないでください。
すべての無料のものや、特典を受け入れることで楽しめることはもちろん可能です。
しかし、それらに感謝の気持ちを持ち、決して自分のためのものではないこともわかってください。
スピーチまとめ
- 誰かの邪魔をしない限り、欲しいものを望み、追い続けることができる。
- 時には自分自身が問題であることを理解する。
- 互いに助け合い、協力し合うことを学ぶ。そのためにまずは自分が誰かを助ける。次に自分が困っている時には周りに助けを求める。
- リーダーとしての自分の意見は最後に話す。みんなの意見に耳を傾ける。
- 自分の地位や立場におごるのではなく、謙虚さと感謝の気持ちを忘れないこと。
さいごに
どのエピソードもなるほどと思わされるものばかりでしたね。5つうち1つだけでも心に残るエピソード、意識できそうなものがあれば嬉しく思います。
今回の記事がみなさんの悩み解決のヒントやきっかけ、やる気アップにつながると嬉しいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
みなさんのこれからがより輝くものになりますように。
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